プロジェクトマネジメント 「立ち上げ」プロセスグループ

プロジェクトマネジメント

「このプロジェクト、結局何を目指しているんだろう?」

プロジェクトが進み始めてしばらくしてから、そんな疑問がチームの中で生まれることがあります。メンバーは忙しく作業を進めているのに、会議では「それは本当に必要なのか」「誰のための機能なのか」と議論が噛み合わない。関係部署からは次々と新しい要望が出てきて、いつの間にか当初の方向性が見えなくなってしまう――。こうした状況は、多くのプロジェクトで一度は経験されているのではないでしょうか。

このような混乱の多くは、実はプロジェクトの「立ち上げ」の段階で生まれています。プロジェクトの目的や成功の基準が十分に整理されないままスタートしてしまうと、後から多くの人の期待や意見が入り込み、ゴールが曖昧になっていきます。

PMBOK®では、この問題を防ぐために、プロジェクトの最初のフェーズである「立ち上げ」において2つの重要なプロセスを定義しています。それが「プロジェクト憲章の作成」と「ステークホルダーの特定」です。

プロジェクト憲章は、プロジェクトの目的や成功基準、そしてプロジェクトマネジャーに与えられる権限を明確にする文書です。しかし、ここで定義するゴールは、単にプロジェクトチームだけで決められるものではありません。プロジェクトには必ず、成果に期待する人、影響を受ける人、意思決定を行う人など、さまざまなステークホルダーが存在します。そのため、プロジェクトのゴールを正しく定めるためには、まず関係者を正しく把握することが不可欠になります。

本記事では、PMBOKの立ち上げフェーズの中でも、プロジェクトの方向性を決定づける「プロジェクト憲章の作成」と「ステークホルダーの特定」について解説します。

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